Worlds in the Shell

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CHANGE

キムタク総理ラストメッセージで有終の美、08年ドラマ視聴率最高記録

木村拓哉が総理大臣を演じることで話題を呼んでいたフジテレビ系の月9ドラマ『CHANGE』が14日(月)、ついに最終回を迎えビデオリサーチによる視聴率で 27.4%(関東地区・世帯平均)を記録。全回を通して最高視聴率、および08年ドラマ視聴率(1月から7月14日まで)においても『ごくせん』(初回)の26.4%を抜いて最高値を記録した。

小泉劇場をなぞっただけの脚本に呆れ果て第二話で脱落したのだが、ようやく最終話まで放送されたので一気に見ている。

寺尾聰の悪役ぶりが板についていなくて笑える。妙に下手なんだよなあ。

日本のドラマがダメなのは端役にまともな役者を使っていないことに尽きると思う。メインキャストがせっかく真剣な演技をしていても、端役の下手すぎる演技であっという間に作り物の世界だということを気づかされるのだ。CHANGEに関して言えば、総理ぶら下がりの記者たちが酷い。エキストラでも雇っているのかと思えるくらい酷くて何でこんなにもダメなんだと怒りすら覚える。あと8人の汚職議員たち。

さてドラマはというと、日本に良く似た国のファンタジーとして見ればまあ見られると思う。簡単に言えば子供向けでのドラマである。シリアスな政治ドラマとコメディを中途半端に混ぜ合わせている分、質が低下していて、こんなドラマを三ヶ月も見続ける根気はないという判断は誤っていなかった。でも一気に見るとそんなに酷くないことに気づく。ただし、最後の最後まで小泉劇場とチーム安倍をなぞっただけの斬新さや驚きの全くない脚本はやっぱり酷かったと思う。

最終回、20分以上にもおよぶ長回し1カット撮影によるスピーチのシーンを行ったことで、キムタクは自身の株価を下げた。台詞の途中で噛んでしまったり、ちらちらとカンペを見る目の動きが何度も見受けられたのだ。小泉純一郎が郵政解散を発表した時のスピーチと比べると、だらだらと要領を得ないキムタク総理のスピーチは最低のものであった。

再放送をがんがん流して何とか最終回で面目を保つことができ、キムタクもようやくホッとしているんじゃないだろうか。しかし開始時期を遅らせ前10回のドラマにしたのは大失敗だった。まあスペシャルドラマとして復活させるような終わり方だったので、実質全11話ということなのかもしれない。もちろんそれも最初から織り込み済みのことなのかもしれないが。

蛇足ですが「総理と呼ばないで」の方がコメディに注力している分、面白いので未見の人は見た方がいい。三谷幸喜脚本なのでつまらない訳がないのだ。